その目的は英国の超有名シェフ、ヘストン・ブルメンタールがこのホテルにオープンしたお店「Dinner by heston blumenthal」。このレストランはRestaurant誌が選ぶ2012年「世界のベストレストラン50」の第9位に選ばれており(しかも初登場!)、英国からのエントリーではトップです。
天井は高く、エレガントな内装。構造上の問題だと思うのですが、声や雑音が良く響くのが少し気になるところ。キッチンはガラス張りで、中の様子が良く分かります。この厨房は16世紀の英国王室のキッチンを再現したものだそう。
キッチンのとなりでは名物"Tipsy cake"のパイナップルが焼かれています。
パンは2種類。モチモチで美味しいパンでした。
前菜に頂いたのはこのレストランを代表する一品、"Meat Fruit"。柑橘系のゼリーのようなものの中身は鶏レバーのパフェ。バターがたっぷり付いたトーストが添えられています。14世紀のレシピからインスパイアされた一品。口当たりが極限までスムーズでクリーミー。柑橘ゼリーがほどよくレバーのしつこさを中和してくれます。とても美味しいのですが、量が少し多い気が・・・。美味しく頂くには半分で十分かもしれません。
もう一つの前菜は"Salamugundy"。鶏肉のソテー骨髄とホースラディッシュのクリーム添え。1720年頃のレシピからインスパイアされた一品。
メインディッシュの鴨フェンネル添え。鴨自体はとてもやわらかく美味しかったのですが、ソースの印象が薄く、パンチがないと言うか極めて普通に頂いた一皿でした。
リブアイのステーキ、マッシュルームのケチャップとフライドポテト添え。1830年頃のレシピからインスピレーションを受けたものです。これを頼んだのは有名なフライドポテトを食べたかったから。ヘストン・ブルメンタールが研究に研究を重ねたと言われる究極のフライドポテト、
そのレシピは・・・。
ポテトはMaris Piper種を使います。
①ポテトを切って5分間水につける。
②20分間沸騰するかしないかの温度のお湯でゆでる。
③冷凍庫に入れる(そうすることによって表面がカリカリになるのだそう)。
④130度の油で5分間揚げる。
⑤180度の油できつね色になるまで揚げる。
リブアイはお肉の味がしっかりしておりとても美味しかったです。フライもカリカリで美味しかったのですが、最初に食べた時は正直その辺で売っているフライドポテトとどう違うの?と思いました。しかし、そのすごさが分かったのが時間が経過し冷めたフライドポテトを食べた時。冷めても揚げたての食感を得ることが出来るのです。摩訶不思議。
デザートには"Taffety Tart"を頂きました。こちらは1660年代のレシピのアレンジ。一番下にはショートブレッド風の生地。その上にはのし梅のりんご版、ばらの香りのクリームが乗っています。上品で美味しい一品でした。
もう一品は時間がかかるので最初に注文しておいた"Tipsy Cake"。1810年頃のレシピのアレンジ。パイナップルのグリルとふわふわでやわらかいスポンジです。とても甘いのですがこれも美味しい一品でした。
最後にチョコレートガナッシュも出てきました。
全体的にボリュームたっぷりでした。どの料理も食材の究極の美味しさを引き出す研究がされている感じがしました。私は特にMeat Fruitとデザートが気に入りました!平日にはお得なランチセットがあるようなので、今度はそちらを試してみたいと思います!!
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