2015年7月24日金曜日

The Treby Arms (Sparkwell レストラン)


プリマスからタクシーで約20分(15ポンド)のSparkwellという町に移動。この人口200名の小さな町には、何とミシュラン星付きのガストロ・パブがあります。
 The Treby Armsです。こちらのシェフAnton Piotrowski氏は2012年のBBCの人気番組マスターシェフのチャンピオンです。


 1階はパブ、2階がレストランです。



マスターシェフの影響なのか6か月先まで予約が取れないこともしばしばとのこと。お一人様ランチでしたが、せっかくなので、テースティングコースを頂くことにしました。
まずはキッチンからうやうやしく出てきた二人のスタッフ。お一人がエスプーマで手の甲にチーズのムースを作ってくれます。その後もう一人のスタッフがトリュフを削ってくれました。
トリュフは残念ながら香りが薄くなっておりましたが、面白い演出でした。周りのお客様から注目を浴びるので少し恥ずかしい演出です・・・。

最初の1品目はスモークほたて貝。こちらもドライアイスの演出付き。海藻が程良く酢漬けになっており、さわやかな酸味でさっぱり頂きました。ほたてそのものも肉厚の最高品質。ペアリングワインはソーヴィニオンブランだそう。
2品目はデヴォンのカニ。焦がしたキュウリの芯の上にマヨネーズクリームで和えられたカニ肉がたっぷり。アボカドクリームといくらがアクセントです。周囲にはレモンバームとビターレモンのシャーベットとキュウリの甘みのあるコンソメ。こちらに合わせるワインはゲヴツトラミナーだそう。勉強になります。


豚のほほ肉のサイダー煮。セルリアックとサイダーのフォーム、りんごの輪切りが添えられています。甘酸っぱいホロホロのお肉。濃厚に仕上げられたセルリアックとの相性もすばらしいものでした。ワインはピノノワール。
メインはサーロインステーキと牛肩肉の柔らか煮(食感の違いを意識した一品なのでしょうか。どちらもメインの座を取りうる食材なので不思議な組み合わせです)。アーティチョークととても大きくて香り高いジロール茸が添えられていました。ソースは濃厚な赤ワインソース。

デザートはThe Man from Del Monte。トロピカルでさっぱりした一品です。パッションフルーツ、キウィ、パパイヤ、マンゴー、ココナツなどトロピカルフルーツをパンナコッタやアイスクリームのベースに使っていて、外はまだまだ肌寒いですが気分は常夏。


最後のデザート。名物のTrebys Gone carrotsとオレンジシャーベット。こちらもオレンジの香りのするドライアイスの演出付き。キャロットケーキの上に、パチパチキャンディー、クリームチーズ、キャラメライズされたホワイトチョコレートが乗っています。人参は本物です。私には甘すぎましたが、面白いデザートでした。

最後のプチフール。
お腹いっぱいです!!ご馳走様でした。スパークウェル、素敵な村です。

2015年7月21日火曜日

Crocker's Folly (ロンドン レストラン)


セント・ジョンズ・ウッドのクリケット場の近くにあるパブレストラン、Crocker's Follyにやって来ました。
 1898年に建てられたビクトリア様式の建物を改装し、2014年11月から営業が始まったばかりのレストラン。

50種類の大理石やカットガラスを使ったシャンデリアなど、とてもゴージャスな内装です。
こちらは大理石の間。
 こちらは貴族の間。

パンは2種類。いちじくの入ったものと、くるみの入ったもの。ランチはお得なプリフィックスのセットランチがあります。
こちらはサーモンミキュイ(低温調理)。シンプルな一品。

こちらははちみつとタイムで香り付けられたカマンベールとトースト。添え物は洋ナシ。とても美味しい一品でしたが、こちらも素材の味そのもの!
 ワイルドマッシュルームのニョッキ。ゴートチーズが乗っています。
 チキングリル。大きな塊が2つも出てきてびっくり!とてもジューシーなチキンでした。
 極めつけはフライドポテト!!サラダもついています。ものすごいボリュームでした。このボリュームだったので、デザートにはたどり着けませんでしたが、デザートももちろんあります。












モダンヨーロピアンとうたっておりますが、ランチはどちらかと言うとパブご飯という感じです。内装が素敵なので、美しい内装でくつろぐにはもってこい。まだあまり知られていないらしく、お客様も1組しかいませんでした・・・。とてもフレンドリーな店員さん曰く、先週クリケットの大会があった時には人であふれていたとのことですが、ちょっと心配です・・・。

2015年7月19日日曜日

Cafe Constant (パリ ビストロ)


最終日のランチは2つ星シェフだったクリスチャン・コンスタン氏のビストロCafe Constantへ。地元の人にも観光客にも大人気のビストロです。

















皮が しっとりしたフランスパンも大好きです!
 前菜に頂いたのはえびとドラーデ(白身魚)のタルタル。表面と海老だけ火が通っていて生温かく頂く前菜。新食感です。オレンジ風味のソースか周りのトウガラシか分かりませんがアクセントで少し苦味を効かせており大人の味です。
 こちらはカニ肉のマヨネーズ和え。・・・と言ってもやわらかい新キャベツやブロッコリーなども入っていてとてもさっぱりです。
 メインはラム肉(英国で言うところのpulled lamb)の春巻の皮包み焼き、人参のピュレと赤ワインのソース。フィロでなくて春巻の皮(たぶん)を使っているところが面白かったです。

こちらは子牛肉のソテー。ソース兼付け合わせは白いんげんとパンチェッタの柔らか煮。
ボリュームたっぷりで、デザートまでたどり着けませんでした・・・。お隣のフランス人カップルが前菜をシェアしていた意味も納得。
前菜もメインも家庭的なものですが、一工夫されているところが、コンスタン氏!このカフェのあるドミニク通りにはコンスタン氏のお店が他にも2件散らばっています。
片言の日本語を話すかわいらしいウェイトレスさんもいました。グルメ通りショッピングの途中にお勧めです。

2015年7月18日土曜日

Boco (パリ ファーストフード)


夕食は、最近パリで人気のファーストフード、Bocoへ。ファーストフードと言っても、メニューを開発しているのはセレブシェフたちです。
 お店は日本のコンビニのような感じです。前菜、メインとデザートがweckのかわいらしい瓶に入って並んでいます。グルテンフリーやベジタリアンなど、健康志向の方向きのメニューも充実。
会計をすると温かく頂くものは温めて出してくれます。












インテリアはシンプルでファーストフード店そのもの。

頂いたのはこちら。
穀物のサラダとハドック。ハドック(白身魚)の燻製の下にはキノアやレンズ豆など、軽いドレッシングで味付けされた穀物がたっぷり。身体にも優しそう。Regis Marcon氏作。

ポレンタのラザーニア。マッシュルームとほうれん草がたっぷりで美味しかったです。Emmanuel Renaut氏作。

アーティチョーク、フェンネルとサーモンの一品。薄味で、サーモンもパサパサしておらずボリュームもたっぷり。Vincent Ferniot氏作。

小さな小さなマカロニのリゾット。下には角切りズッキーニが敷かれていました。少し甘いお味でした。Emmanuel Renaut氏作。

色々支店もあるようです。時間がないけど、美味しいものを食べたい!という時に大変お勧め。全て瓶に入っているので見た目が今一つですが、お味は一級品。お値段ももちろんそれなりですが、ロンドンのサンドイッチ+少しといった感じですので、ロンドンでもこのお値段で出店してくれたら毎日ランチに通う人が続出しそう!

Sola (パリ レストラン)


 友人とその妹たちがパリに遊びに来たのでパリで合流。北駅からすぐに向かったレストランは、日本人シェフ吉武広樹氏が活躍するレストラン、Solaにて。

天井の梁が印象的なレストラン、地下は掘りごたつ風のジャパニーズスタイルということですが、自然光が欲しいので、1階の窓際の席をリクエスト。ちゃんと用意して下さっていました!
ワインセラーには沢山の日本酒と日本のウィスキー。日本人シェフは日本の食文化の発信にも大いに貢献しているんですね~。
自然を生かしたインテリア。でこぼこのテーブルは、田舎に遊びに来たようなとても親しみやすい雰囲気を醸し出してくれます。
ランチは、ランチコースかテースティングメニューの2種類。いずれもおまかせです。本日はランチコースを頂きました。

アミューズは白豆のムース。チキンのゼリーが入っているとか。底にはチャイブをはじめとした沢山のフレッシュハーブが隠れていました。
 最初の前菜はひらめのカルパッチョグレープフルーツのソース。カルパッチョと言っても少し厚みのあるもので、薄造りとおさしみの中間のようなものでした。フェンネルのスライスしたものが乗っています。最後に凍らしたクリームチーズの削ったものがふわっとかけられていました。
 ここでパンが登場。ブラウンのサワーブレッド。トーストされた温かいものが出てきました。昔よく作った折り紙の箱に入っており、日本を意識した演出を感じます。


2品目の前菜はトマトのサラダ。湯むきをした色の鮮やかな3種類のトマト(パイナップルトマト(黄色のトマト)、ブラックトマト、赤いトマト)の上にクリームチーズ、ブラータチーズ(イタリアのフレッシュチーズ)、グリーントマトのシャーベット、ラディッシュ、玉ねぎ、2種類のビーツが乗っています。お野菜の甘みを存分に楽しむことができる一品。

最初のお魚料理はまぐろ。この一品が出てきた瞬間、パサパサしたまぐろが思い浮かんでしまいましたが、その心配は全く無用。上に飾られている美しいズッキーニのスライスを動かすと、見事な状態であるということが確認できました。まぐろのあぶりといった感じでしょうか。炭火焼の香ばしさが、素晴らしいスパイスになっています。ソースは少し甘めの和風のものですが、なぜかフレンチになってしまっているから不思議です。ディルとクリームチーズの影響でしょうか。


次も緑が鮮やかな一品。メルランというキス科のお魚。グリーンピース、キャベツ、ブロッコリーなど季節のお野菜がたっぷり入っています。ソースはかんきつのクリームソース。グレープフルーツのジャムのようなものが添えられています。

お肉料理はイベリコ豚。ブラータチーズ、ポテト、ディル、パセリのソース。玉ねぎのピクルス添え。
 デザートはピーチとラズベリー、アールグレーのアイスクリーム。上にはアールグレーのチュイールが乗っていました。


最後のプチフールはチョコレートとフワフワのミルク(黄粉がまぶされていました)。


プレゼンテーション、味、サービス、どれをとっても素晴らしく、大満足のランチでした!どの品もお野菜が楽しめるように工夫がされています。魚料理が2品あったという構成も素晴らしかったです。日本人の繊細なフレンチという感じでした。

残念だったのは3点。お水しか注文しなかったのですが、それを良しとしないことが店員さんの顔と態度に出てしまったこと。Keiの時も少し嫌な思いをしましたが、日本人シェフのレストランでは、お客さんからドリンクの注文を取るノルマでもあるのでしょうか?と思ってしまうほど。最初の最初の印象なので、少し残念。2点目は「食べられないものはありますか?」と聞かれたので、友人が生の玉ねぎが苦手であることを伝えたのですが、普通に生の玉ねぎが出てきたこと。わざわざ聞いた意味がないような・・・。最後は食材の重複があまりにも多いこと。今回のランチではクリームチーズ、ブラータチーズ、グレープフルーツが重複・・・。もちろん副食材なので、全く問題ないのですが、説明の際に2度以上同じ食材の名前が出てくると、「あれ?」と思ってしまう心理があるのです・・・。味付けは全く異なるので、説明時にあえて省く方が心理的に良い効果が期待できるかも知れません。
いずれにせよ、大変すばらしい時間を過ごすことができました。食文化を通じた日仏友好にもますます寄与して頂きたいです。ご馳走様でした!!